4種類のタンパク質が時を刻む

こちらの記事 に続いて、体内時計のおはなし。

今日はくわしく体内時計について踏み込んでいこうと思います。

 

体内時計はどのようにして時間を刻んでいるのでしょうか。

その仕組みは最近明らかになってきたといわれています。

人間を含む哺乳類の場合、体内時計を構成するのは、細胞内にある

『クロック』『BMAL1』『ピリオド』『クリプトクローム』

という四つのタンパク質です。このうち『ピリオド』タンパク質の量が、体内時計を刻むシステムと密接に関係しているといわれています。

 

『クロック』『BMAL1』は車のアクセル、『ピリオド』『クリプトクローム』はブレーキのようなものです。

アクセルは常時踏まれていて、『ピリオド』『クリプトクローム』の産生をうながしています。

『ピリオド』『クリプトクローム』が溜まってきて一定量を超えると、ブレーキが踏まれタンパク質の生産が抑制されます。

すると溜まっていた『ピリオド』『クリプトクローム』の量も時間とともに減少し、ブレーキがゆるまり徐々に生産が始まります。

この一連のサイクルが人間の場合は約1日ということになるんです。

 

 

このとき、細胞内では何がおきているのでしょう?

体内時計は、体温の日内変動やホルモンの量など、様々な生体機能を制御するはたらきをもっています。

その代表にあげられるのが『睡眠』ですね。

ただし睡眠は体内時計だけがコントロールしているわけではありません。

もうひとつは『睡眠不足による眠気(睡眠負債)』なんです。

眠気は、起きている時間の分だけ増加し、睡眠を促すものです。このとき、起きていることで脳が疲れて眠くなるので『脳の疲労』と言い換えるとわかりやすいかと思います。

眠気は人間に一定量の睡眠を取らせる働きがあるんですね。

そのため、夜更かしをすると強烈な眠気を感じたり、逆に寝だめなどの長時間の睡眠を取ると次は寝にくくなります。

しかし体内時計は、眠気とは独立して睡眠を制御しています。

体内時計のシステムと連動して、目を覚ます効果のある覚醒信号が脳に送られていると考えられています。

この覚醒信号は、体内時計が昼と認識している時間帯には強くなり、夜と認識している時間で弱くなります。

実際、猿やハムスターの実験では、体内時計中枢を破壊すると睡眠時間が長くなる傾向があるらしいですね。

 

人間は『睡気』と『体内時計』の2つの影響を大きく受けて睡眠を取っているということなんです。

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