① 頚椎1番とは?
頚椎1番は**環椎(Atlas:アトラス)**と呼ばれ、
頭蓋骨(後頭骨)を直接支える 「頭を支える土台」
の役割を持つ。
👉 重たい頭(約4〜6kg)を支えながら
繊細な可動性と安定性の両立が求められる特殊構造。
② 関係する主な筋肉
深層(インナーユニット)
■ 後頭下筋群(Suboccipital muscles)
大後頭直筋
小後頭直筋
上頭斜筋
下頭斜筋
役割:頭部の微調整 姿勢反射の制御 眼球運動との連動
👉 緊張すると
「後頭部の重だるさ」「眼精疲労」「めまい感」に関与。
表層・連動筋
■ 胸鎖乳突筋
頭部回旋
側屈補助
頭位の左右非対称を作りやすい
■ 上部僧帽筋・肩甲挙筋
C1単体というより 頚椎アライメント全体へ影響
③ 神経との関係
■ 大後頭神経(C2由来だがC1周囲と密接)
後頭部〜頭頂部の感覚支配
C1周囲の筋緊張・関節ストレスが
👉 緊張型頭痛
👉 後頭部のピリピリ感
👉 頭皮の違和感
として出ることが多い。
■ 自律神経への影響
C1〜C2周囲は
迷走神経 延髄周囲血流
と位置関係が近いため
👉 首こりが強い人ほど
「寝つきが悪い」
「呼吸が浅い」
などの自律神経症状と連動しやすい。
※直接圧迫ではなく周囲組織の緊張環境の影響が主。
④ 可動性(C1の動き)
■ 主な動き
◎ 屈伸(うなずき動作)
後頭骨ーC1関節で
前屈:約10度 後屈:約15度前後
👉 「はい」の動きの大部分を担当。
◎ 回旋は少ない
回旋の主役は
C1-C2(環軸関節)
C1単体の回旋は少なめ。
⑤ 臨床でよくあるパターン
パターン①
スマホ姿勢 頭部前方位
👉 後頭下筋過緊張
👉 C1可動低下
👉 後頭部重だるさ
パターン②
噛み締め癖 顎関節トラブル
👉 頭蓋-頚椎連動のアンバランス
👉 C1周囲の左右差
⑥ 評価のポイント
チェック項目
後頭下筋の圧痛
頭部軽度牽引時の違和感
仰臥位での頭位左右差
うなずき動作の引っかかり
👉 関節そのものより「動きの質」重視
⑦ 患者さんへの説明用の言い換え
施術中こう言える👇
「首の一番上は、頭を支える土台みたいな場所なんです。
ここが固くなると、頭の重さを首や肩が余計に支えることになるので、後頭部の重だるさや首こりが出やすくなります。」
これ入れると
理解度と納得感が一気に上がる。
⑧ CORAIL式まとめ
C1は
単独調整より 周囲筋膜・呼吸・頭位バランス
を含めた環境調整型アプローチが有効。
👉 「構造 × 自律神経 × 姿勢制御」
この3点セットで見るのが安定。
参考文献・資料
Kapandji IA. Physiology of the Joints, Vol.3. Churchill Livingstone.
Gray’s Anatomy: The Anatomical Basis of Clinical Practice. Elsevier.
Neumann DA. Kinesiology of the Musculoskeletal System. Mosby.
Bogduk N. Clinical Anatomy of the Cervical Spine. Elsevier.
Clinically Oriented Anatomy. Lippincott Williams & Wilkins.
※本記事は上記文献および臨床経験をもとに構成しています。




